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仕事で経験年数を積み上げ、役職が上がってくると部下を指導するようになります。
上司と部下という関係で、一つのチームを動かして仕事を進めていかなければなりません。
そこで、上司にありがちな悩みがあります。それは、部下の仕事のスピードが自分の求めているスピードより遅く、仕事が進まないということです。
しかし、そこで部下を切り捨てる上司は最悪です。
今回は、どうすれば部下の仕事スピードを向上させられるかを考察します。
まずはそれぞれの立場で抱えている悩みを理解する
会社は、分解していくと少数のチームとして仕事をしています。そこには多数の「人」が絡みます。
まず、前提として、自分と全く同じ考え方を持つ人は世の中にはいません。そのため、自分の思いどおりにいかないということを認識してください。
部下に対してあぁしてほしい、こうしてほしいという想いがあるかと思いますが、往々にして期待通りには動いてくれません。
このような問題を考え始めると、上司と部下の関係性に自分だけが悩んでいるという錯覚に陥ることがあります。
しかし、上司と部下の関係性に、自分だけが悩んでいるわけではありません。部下自身も悩んでいることが往々にしてあります。
そこで、自分が抱えている悩みを解決するためには、まず部下が抱えている悩みを解決する必要があります。
部下の悩みを聞いて、理解して、解決していくことが重要です。
まずは、互いの立場で抱えている悩みを洗い出してみましょう。
上司が抱えている悩み
上司として部下を指導育成するときに、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。
- もっと速く仕事を進めてもらいたい
- 自分で考える力を持ってもらいたい
- 仕事に対して積極的な姿勢を持ってもらいたい
これら、上司が抱える悩みの多くは、「自分が描いている理想の働く姿を部下に求めている」ということです。
部下が抱えている悩み
それでは、部下の視点から抱えている悩みを考えてみましょ。
- 仕事の進め方が分からない
- 何を求められているか分からない
- 上司に怒られないように仕事をしたい
今、指導する立場にある方は、自分が若手だった頃にこのような悩みを抱えていたことはありませんか。
このように、部下が抱えている悩みには「仕事のやりかた」に対する疑問が多いです。
しかし、上司とその悩みを共有できずに一方的に怒られてしまうと、部下は理不尽に怒られたと思い込んでしまい、より求めている姿から遠ざかってしまいます。
上司が部下の悩みを理解することが先決
まず、上司から部下に対して、求めている姿や価値観を押し付けるのはやめてください。
たとえ、言葉で繰り返し伝えていたとしても、それだけでは不十分です。その人の働き方を変えるには、きっかけが必要です。
むしろ、部下は一生懸命働いているにも関わらず、理解できていないことで怒られてはストレスが溜まり、より悪い方向へ進んでしまいます。
このようなとき、上司が描いている理想の働く姿に辿り着かせるために必要なことは、以下の3つです。
- 部下の抱えている悩みを解決する
- 上司と部下の信頼関係を築く
- 部下を頼り仕事を任せる
これらを段階的に進めていくことで、結果として部下の仕事スピードを飛躍的に向上することができます。
では、それぞれの項目についてみていきましょう。
部下の抱えている悩みを解決する
まず始めに、部下が抱えている悩みを聞き出して、それを一緒に解決することに力を注ぎましょう。
前述したように、部下の抱えている悩みの多くは、仕事の進め方についての悩みです。
どんな些細な悩みであれ、親身になって聞くことが大切です。そして、そのことに対する部下の意見に耳を傾けてください。
部下も、悩みがあることでストレスが溜まっています。そのストレスを溜め込ませることで、仕事に支障が出てしまいます。
それを回避するために、部下の考えをしっかり聞いてあげてください。悩みや考えを聞いてあげるだけでも、気分が晴れてやる気が出ることも多くあります。
ここで大切なことは、上司がしっかり親身になって、一緒に悩みを解決することです。
そうすることで、次に必要な部下との信頼関係の構築に繋がっていきます。
上司と部下の信頼関係を築く
信頼関係は、一朝一夕では作れません。
人と人がコミュニケーションを重ね、その結果として構築されるものが信頼関係です。
信頼関係は、一緒に何かを達成するために努力したり、悩みを共有したりすることで、少しずつ築かれていくものです。
この信頼関係を築くことが大切な理由は、上司と部下の関係において、信頼関係なしに上手く仕事が回ることがないからです。
上司の求めていることを部下に伝えるときに、信頼関係がどれだけ構築されているかによって、部下への伝達度が変化します。
100のことを伝えたいとき、部下が50しか理解しなかったとしましょう。
そこで、部下自身から50より上のことを理解しようとする自発的な行動を起こすかは、信頼関係によって変わってきます。
信頼関係があれば、部下から上司に対して質問や意見を伝えてくるでしょう。しかし、信頼関係がなければ、そのまま話を終わらせてしまいます。
すると、部下は100を理解しないまま仕事を進めてしまうので、結果として方向性が違い、求められていることを達成できなくなります。
これが、信頼関係が大切な理由です。
部下を頼り仕事を任せる
これまでの段階で部下の抱えている悩みを一緒に解決し、少しずつ信頼関係を築いてこれたなら、最後に必要なのは「部下を頼り、仕事を任せる」ということです。
ここで、上司のマネジメント力の有無がはっきりと出てしまいます。
若い頃からバリバリに仕事をこなしてきた上司がいるとします。その上司はプレイヤーとしてとても優秀でした。
しかし、管理職になって部下をマネジメントするべきときに、優秀なプレイヤーであることが弊害になります。
それは、自分で仕事を片付けてしまったほうが効率が良いという問題です。
部下に仕事を投げると、どうしても仕事のスピードが落ちます。しかし、優秀なプレイヤーであった人であればあるほど、それに耐えられずに部下から仕事を奪い、部下を叱り、自分で仕事をこなしてしまいます。
これが、一番悪い結果を生みます。部下は育ちませんし、やる気も出ません。
ここで、「部下を頼り、仕事を任せる」ということがとても大切になります。
人は誰しも、承認欲求があります。仕事においては、誰かが認めてくれたという経験が、その人の力になることがしばしばあります。
この、承認欲求を満たすためには、仕事を通じて得られる達成感を部下に感じてもらうことが必要です。
そのために、部下に仕事を任せることが大切です。
ここで極端な例として、部下に仕事を任せたら任せっきりにして、最後に方向性が違うといってダメ出しする人もいます。それでは全く効果がありません。
仕事をただ任せっきりにするだけではなく、これまで同様、部下の抱える悩みを都度、解決しながら仕事を進めていけば良いわけです。
仕事は任せたけれど、悩みや途中経過をしっかり共有しいくことで、同じゴールに向かって進めるのです。
その結果としてゴールに辿り着いたとき、上司と部下との共通した達成感を味わえます。その達成感が次回に繋がり、部下のやる気を上げていくことにも繋がります。
まとめ
- 上司が抱える悩みの多くは、「自分が描いている理想の働く姿を部下に求めている」ということ
- 部下が抱える悩みの多くは、「仕事のやりかた」に対する疑問
- 悩みを解決し、信頼関係を築き、部下を頼ることが大切
今回は、部下の指導を3段階に分けて紹介しました。
これらを繰り返していくことで、結果として部下の仕事に対するスピードを格段に向上させられるのです。
今は多様な世の中で、価値観は人それぞれ違います。その中で、相手に寄り添うために、悩みにしっかりと耳を傾けることから始めてみてください。